過去の医療相談

坐骨神経痛

質問
 私の母(49歳)の神経痛についてご相談します。  母は、元々長いこと腰痛に悩まされていました。昨年12月に軽いギックリ腰をやってしまい、 はじめは腰だけだった痛みが、徐々にお尻から脚の付け根にまで広がってきました。 2月の終わりごろから、立っているのも座っているのも辛い状態が続いています。 しばらく近所の病院に通って電気を掛けたり、針をやったり、カイロに行ったりしましたが、 一向に良くなる気配はありません。  そこで先日、国立病院の整形外科に行き、レントゲンとMRIの検査をしました。 結果は原因不明。症状は、所謂坐骨神経痛という事なのですが、筋力も動きも そう悪くないので、何の痛みなのか分からないという事なのだそうです。  そこで今回ご相談したい事は、何か他にやってみたほうが良い検査、他の病院(先生)にも 行ってみる必要があるのかどうか、(文面では判断しにくいとは思いますが)差し支えのない 治療法・リハビリなどあれば、出来るだけ詳しくお教え頂きたいのです。 よろしくお願いいたします。
答え
お尻から大腿部へは坐骨神経という小指の太さの太い神経が走っていてここに痛みが走る疾患です。 この疾患は五つの骨から成る腰椎の下位が何らかの原因で圧迫されていたり,炎症を起こして起きるとされています。 患者さんの足がどのくらいまで挙上できるかのTestを行うと普通90度まで挙上できまいが半分以下の所で痛みを感じ,それ以上上げられなくなります。 この検査はラセグテスト(坐骨神経伸張テスト)と呼ばれ坐骨神経の出口(腰椎の神経根)が引っ張られて痛みが増すかどうかを見る検査です。 考えられる原因としては骨の間のクッションが変形している椎間板症、老化現象の腰部変形性脊椎症,脊柱管狭窄などがあり,原因によっても治療方針は 多少変わります。 局所安静と投薬のみでよく成る場合もあり,必ずしも手術は行われません。 治療方法としてはやはり抗炎症剤,筋弛緩剤,局所注射,ブロック,コルセット,理学療法、温熱療法が中心になります。 一向に良くなる気配がないという事も担当の先生にお話されてみて下さい。 私見としては,大きな病院よりはお近くのかかりつけの整形外科の先生に診て頂く事をお勧めします。 長時間混雑している待合室で待つ難点や理学療法や温熱療法の治療が気軽に行われやすいと思います。 もちろん,病状について丁寧に説明して頂ける先生が一番ですが。。。。。