子宮腺筋症

過去の医療相談

質問: はじめまして。子宮腺筋症について教えて下さい。数年前から生理通がひどくなり、病院へ行ったところ、「子宮腺筋症ですね。治療方法はなく経過観察をしましょう。癌検査だけは年に１度必ず受けて下さい」と言われました。最近は生理中だけでなく、頻繁に腹痛（がまんできないほどではないが）があり、その旨先生に伝えると「それでは子宮を取りましょうか？」と言われました。本当に治療法ないのでしょうか？内膜症の治療にはホルモン剤を使用する等と本に書いてありましたが、この方法はとれないのでしょうか？

答え: 子宮内膜症とは子宮の内側にしか存在しないはずの子宮内膜が子宮の内側以外の場所に発生し増殖する疾患です。例えば，子宮内膜が子宮筋層，卵巣，卵管など，腹腔内に入り，そこで増殖する疾患です。子宮腺筋症はそのうち、子宮筋層に発生したものを言います。 40歳代後半の閉経期を迎えるとその改善する事もあり，治療の方法はその年齢によって異なります。不妊症の主要な原因の一つともされている事もこの疾患の特徴の一つです。さて，ご質問の治療法ですが，原因が分からないだけに難治性です。患者さんの症状と年齢，進行度等によって治療方法が異なります。妊娠によって病変の改善が期待できる事から妊娠希望の方には妊娠成立を助けるる事もあります。薬物療法として鎮痛療法，偽妊娠療法などがありますが，症状を軽減するに過ぎない上、副作用もあります。手術には色々とありますが，最近は，侵襲の少ない腹腔鏡下手術が行われるようになりました。詳しい年齢等の情報が分かりませんが，この様に治療法が色々とありますので担当の医師ともよくご相談下さい。