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外斜視の手術

質問
19歳の娘の左外斜視の手術についての質問です。 9歳のときに一度手術を受けてからしばらくはよかったのですが 高3の受験期のときから勉強していてもノートの文字が二重に見え、頭痛 を伴うようになりなりました。その時に頭痛の原因が不安でしたので 自治医大で診てもらい、やはり斜視が原因とのこと。眼鏡で矯正するか 手術しかないといわれ、本人も17歳での斜視の手術は外来で局部麻酔 なので決心がつかず、そのままにしてしまいました。 しかし、現在も学校の勉強のノートをとるのも二重に見えるため苦痛なこともあり、まして、国家試験を数年後に控えているため、勉強に集中できないので、手術を考えるようになったようです。 見た目、眼球は正常のように見えます。 それで、外来の手術のときの苦痛と、時間と、予後、と費用は?? 教えていただきたいなと投稿しました。
答え
ものを見る能力は6才位までに発達して完成します. その過程に於いて 視線を正しく目標に向かえないものを斜視と呼んでいます. 耳側へずれ るのを外斜視(はずれ目)といいます. 原因は殆どが中枢性で眼球側 (筋肉,骨や組織の異常)が約10%です. 中枢性とは眼球を動かす神 経の異常で,その原因は遺伝性,心理的, 身体的など様々です. 視力の発達に悪影響を与え,視力や立体感の発達障害を来し, このま ま放置すると治療困難な抑制,複視,弱視などに発展していきます. 治 療は早いほど改善率が高く,第1回目の手術では改善率は60%位で す. 大きくなると手術以外の方法が行われたりします. 遮閉法と言って良い目に眼帯をしたり,薬をつける方法です. 弱視と対 応異常を予防する一番大切な治療法です.   外来の手術のときの苦痛は麻酔の時の注射以外にはないとお考え下さい。             時間と予後は程度や術式によってまちまちで費用は保険の種類にもよって異なります。            まずは正確に診断をしてもらっう必要がありそうです。 時々斜視になるものを 間欠性斜視と呼んでおりますが 治療の必要性の有無等も含めてお近く の眼科医にご相談下さい.