外来の裏話

カルテNo,10 診察券のもう一つの役割

患者
不特定多数
主訴
なし
ストーリー
ある朝,警察から電話が鳴る。 「身分の照会をしたいのですが。 。 」 よく聞くと,昨夜住居侵入で捕まった人のポケットに当院の診察券が入っていたらしい。 黙秘しているため,身分の特定ができずに困っていたらしい。 診察券の番号から犯人は特定できたのは言うまでもない。 他人の家に夜間に侵入し,捕まったらしい。 診察券がそんなに大切なのかと思うと,有り難い事ではあるが。。。。 再びある朝,今度は別の警察からである。 「身分の照会をしたいのですが。。。 」まだかと思うとイヤになってしまった。 よく聞くと,「落とし物の届け物があってその中に帰院の診察券が入っていまして。。。 」 これは,警察からでなくとも,時々ある。
考察
このとき,問題が一つある。 本当に警察からかである。 つまり,場合によっては重大なプライバシ-の侵害である。 社員にはこの種の返答は院長に任せるよう指導している。 調べて折り返しお電話するか,こちらから本人に直接電話をする事にしている。 診察券をよくなくす人がいるが,役立つ事があるので財布に忍ばせるように教育している。 万が一の時にも,お役に立たせる他,他の病院には行かないように。。 。と。