過去の医療相談

気管支ぜんそくは完治できませんか

質問
半年前に気管支喘息で1週間入院しました。入院中は24時間点滴をしていました。 退院後も錠剤薬と吸入薬で発作は非常に軽く治まっていますが、ふとんに入った時や 夜中の2時~4時の間に呼吸が苦しくなり目を覚まし、吸入薬で対処しています。 2ヶ月前から主治医の先生と相談の上ですが、錠剤の気管支拡張剤があまり効果無く 吸入薬が結構効果的(よく利く)のため、錠剤をやめ吸入薬だけ発作が起こったとき に使用しています。吸入薬は「サルタノールインヘラー」という気管支拡張剤です。 しかし、本剤は根本的な治療にはなりません。喘息を根本的に治すにはどうすれば良 いのか、アドバイス頂きたくお便りさせて頂きました。 ---プロフィール--- 病気歴:喘息で入院するまで病気で入院したのは4~5歳の頃に脱腸で入院しただけ。 たばこ:30本~40本/日 経歴20年 酒  :ウイスキー水割りで3~4合/日 20年 食べ物:肉 魚 野菜は少々 ---喘息での入院検査--- 血液検査:カビ、ハウスダスト(ノミ)のアレルギー反応あり。 血圧  :上90 下70 身長体重:180センチ 65キロ ---現在--- 血圧  :上110 下80 身長体重:180センチ 77キロ たばこ :全面禁煙(昨年11月末の入院時から) 酒   :1~2杯(今年3月より) -------------------------------------------------------------- たばこをやめてから食事が大変美味しく、中学生の頃に戻ったようです。 酒もやめれば良いと思いますが、これもやめては楽しみが無くなりますので、量を少しに して続けています。先日の血液検査でガンマーGTPが150の値でしたので、1週間に 1日の休肝日を実行しつつあります。 このような状況です。40歳でまだ人生半分残っていますので、完治するものなら完治さ せたいのです。 ぜひともよきアドバイスお願いいたします。                 以上
答え
ぜんそくはこの十数年で2~3倍に増加しましたが,病態の解明が進みそれに基づいた治療法が進歩し かなりのぜんそく患者さんの発作がコントロールされるようになりました。 喘息の多くはアレルギーが関係している事が分かってきて,その原因物質には家屋塵、ダニがその代表で, カビ類、犬や猫の表皮、 花粉などがあります。 アメリカ、台湾ではゴキブリに対するアレルギー抗体を多くのぜんそく患者に認めています。 家屋内の畳、ジュウタン、布団などにはダニの死がい、排せつ物など多数のアレルゲンが存在し それを吸収すると気管支でアレルギー反応が起こり、 気管支の収縮(発作)と炎症が惹起される。 気管支を刺激するような感冒、寒冷、粉塵、タバコ煙などは避けなければなりません。 この様なぜんそくとその病態を正しく理解しされた上で住環境を整備し,積極的に治療に参加することが一番大切です。 20年間30本~40本/日たばこを吸っていた方が禁煙に踏み切った意思の強さがあれば克服出来ると思います。